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カテゴリー別アーカイブ: 今週のコラム
家づくりと時間 (林建築設計室、長野県)
【今週のコラム526】 今年度もあと一週間で終わろうとしています。「今週のコラム」といいながら1ヶ月もお休みをいただいてしまいました。設計事務所の公式ブログに突然、世界遺産やクルマの話題が登場したりして、訳がわからない状況かもしれませんが、一応仕事もしています。 できるだけ長い時間をかけて、家づくりのお手伝いをさせていただいています。建築設計事務所として、私が住宅や別荘の設計監理でお世話になる場合、設計期間としては約1年前後、工事期間としては規模や構造に応じて半年~1年くらいがかかります。依頼主の強い想いをいかにして空間として組み立てていくか、そして様々な条件の克服、多くの要素の中での優先順位の見極め、家族内での考え方の統合など、まさに”暮らし方”をクライアントと建築家が一緒になって考え、創り上げていくことが建築の設計なのかと思っています。 設計中には原点に戻って大きな視点で方向性を再確認していくことも必要です。私も迷うこともあります。あえてフィードバックすることにより、よりプランが洗練されて合理的に進化していくこともあるのです。(進んでいる図面が使い物にならなくなることもありますが・・・、これはいたいです。) そのためにも充分なお時間をいただけるととてもありがたいです。 現在、「場をつなぐ家」(松本市)、「内土間の家」(安曇野市)が工事進行中で、5月~6月に竣工予定です。オープンハウス(見学会)も企画したいと思いますので、日程が確定でき次第ご案内致します。「流れを生むリノベーション」(池田町)は来週地鎮祭です。 設計中のプロジェクトは、この春着工、秋着工、そして来春の着工に向けて進んでいます。建設場所は長野県内の松本市・諏訪市・富士見町・辰野町・上田市でお世話になっています。 facebookページ「林建築設計室」 https://www.facebook.com/ha.japan fecebookページ「世界遺産ファンクラブ」 https://www.facebook.com/heritage.ha も覗いていただけると嬉しいです。よろしくお願いします。 写真は、パリ・シャンゼリゼ通りを走る真っ赤なMINI。 落ち着いた色彩の街並みと、移動するポップなカラーとの対比、クルマのデザイナーは、きっとこんな光景をイメージしているのでしょうね。 (林 隆)
事務所の情報発信 【今週のコラム525】
日頃、林建築設計室へのお問い合わせ、資料請求、ご相談をいただいておりまして大変ありがとうございます。インターネット上の情報源としては、ホームページ、ブログ、フェイスブック、フェイスブックページ、グーグル+、グーグル+ページ、ツイッターといろいろあります。まずはホームページがありまして、次にこのブログを中心に置いているイメージです。 フェイスブック(林個人)とフェイスブックページ(事務所)は、投稿内容も違っていますのでぜひ双方をご覧になっていただければ幸いです。どうぞよろしくお願い致します。 林建築設計室 公式サイト http://www.h-a.jp 林建築設計室 公式ブログ http://www.hayashi-arc.com/ このページです。 Facebook[林 隆] http://facebook.com/ta.hayashi 今日現在のお友達282人、フィード購読者172人の方に大変お世話になっています。 facebookページ[林建築設計室] https://www.facebook.com/ha.japan おかげさまで今日現在171人の方から「いいね!」をいただいています。とても励みになりますので、「いいね!」で応援していただけると嬉しいです。
KURAの取材など【今週のコラム524】
物事の先送りをできるだけ避けようと思っていながら、今週のコラムの投稿が日曜の夜になってしまいました。今週は、「流れを生むリノベーション」(池田町)の実施設計を終えました。合理的でシンプルな”動線”、住み継いでいく”時間”、日々楽しむ”音楽”、季節の移ろいを感じる”風”、共に新たな流れを生む事がテーマの計画です。施工会社に見積もりをお願いし着工に向けて準備中です。 信州の情報誌「KURA」の取材を受けました。3月20日発売号に昨年秋に竣工した「黒壁の家」が掲載されます。建築主のKさん、ご協力いただきまして本当にありがとうございました。1月に住宅雑誌「住まいの手引き」の取材を受けましたが、3月の発売に向けてページの最終確認をしました。「らせんの家」が掲載されますが、その中の1枚の写真が表紙に採用されることになりました。 1級建築士定期講習会に出席しました。これは3年に1度義務付けられているものですが、タイムリミットの3月に近づいていたため何とかここで時間をつくりました。事務所内では、基本設計、実施設計、工事中の監理が並行しながら進んでいます。(林 隆)
週末の過ごし方 【今週のコラム523】
早いもので2月も10日、一週間があっという間に過ぎていくように感じます。事務所としては基本的には土日がお休みなのですが、お仕事の関係で週末に時間をつくりやすい建築主さんもいますので土日にも打合せをお願いしています。なかなか2連休というわけにはいきませんが、忙しくお仕事をさせていただけることに感謝の毎日です。私は最近プライベートな用事は平日にちょこっと時間をとっています、散髪とか・・・。 ちなみに先週末、4日(土)は午前に工事中の現場、「場をつなぐ家(松本市)」と「内土間の家(安曇野市)」へ。午後は建築家・内藤廣氏の講演会があり安曇野市豊科公民館へ。演題は「3.11以降、災害とまちづくり」。内藤さんは現在、地元の小川原さん・尾日向さんとの設計JVで安曇野市庁舎を設計中です。夕方は相談の方と面談。5日(日)は建築主Nさんと基本設計の打合せで辰野町のご自宅へ訪問。午後は松本市ザ・ハーモニーホールの中ホールで行われた「第26回ニューイヤー松本ボーカルフェスティバル」へ。以前お世話になった建築主さんが出演されました。そして夕方は相談の方と面談、ということで2日間が終わりました。 昔はこの後残業というパターンもあったのですが、さすがに最近はこれで帰ります。日曜の夜は一週間が終わった感じで、思わずビールを飲み過ぎてしまいました。そして珍しくfacebookも確認せずに早々にダウンしました。(林 隆) いいね!、+1、ツイート、そしてコメントをいただけると、とっても励みになります。よろしくお願いいたします。
「内土間の家(安曇野市)」上棟 【今週のコラム522】
雪の影響が多少ありましたが、予定通り1月28日(土)に上棟を迎えました。木造2階建ての住宅です。 建築主さんご家族、工務店の社長さんと現場監督さん、大工さん達、そして設計事務所とで上棟式(建前)を行いこれからの工事の安全を祈願しました。その後現場での昼食会、建築主のMさん本当にありがとうございました。そして何よりもこの寒い中で工事を進めていただいている大工さん達には感謝の気持ちでいっぱいです。 建築主さんと私との出会いは2007年の秋でした。オープンハウス(完成見学会)にお越しいただき、そこで少しお話をさせていただきました。その後土地関係の準備期間を経て、何軒もの家を見学(体感)していただき、昨年の秋に実施設計を終え着工していました。敷地は牧歌的な田園風景の中、山も近くにせまっています。静かな地に佇む3枚の片流れ屋根。敷地形状から導き出された平面形はおおらかに広がるゾーニングになっています。家の中央に動線の要となる『内土間』を設け、そこは室内と庭をつなぐ中間領域であり、1・2階のすべての場へと展開していきます。そして開放性のある階段と薪ストーブが据わり、猫の家もここの一角になります。 構造の骨組みが姿を現わし、空間の高さ関係やつながり具合、視線の抜け方、そして室内から外の見え方をはじめて確認することができました。春暖かくなった頃、植栽を施して竣工を迎える予定です。
「場をつなぐ家(松本市)」上棟 【今週のコラム521】
雪が多少降ったりやんだりの天候でしたが様子を見ながら工事が進み、1月21日(土)に上棟を迎えました。木造2階建ての住宅です。 建築主さんご家族、工務店の現場監督さんと大工さん達、そして設計事務所とで上棟式(建前)を行いこれからの工事の安全を祈願しました。そしてその後、建築主さんがお昼のお弁当を用意してくださいました。木造の骨組みが組み上がった建物の中とはいえ、真冬のほとんど外部状態。少々寒かったですがジェットヒーターをたきながらの楽しい食事会でした。建築主のSさん本当にありがとうございました。 敷地は新しく造成された住宅地で、南隣地には家が建ち敷地の形状は少し変形しています。そのような環境下での設計上のポイントは、①敷地の特性を手がかりに導きだされた、庭を囲むような敷地のゾーニング。②その庭と向き合いながらゆるやかに分離するLDK、合理的に配置された個室と水周りの関係性。③1・2階共に流れるような動線が“場”をつないでいます。実際に建物の中を歩いて、はじめて室内から外を見ることができました。隣家と視線が干渉しないことや、遠くまで視線が抜ける場所があることなど、設計段階で想定していたことの確認ができました。 また、これからすぐに発注する材料関係の最終確認を、現物サンプルを見ながら建築主さんと共に行いました。屋根材の色、サッシの色とガラスの種別、フローリング樹種、浴室関係の仕様、外部に使う木部の材料とその塗装色など。これらはすべて設計段階で想定していましたので、念のための確認を経て最終決定という位置付けです。5月末が竣工予定、その頃植栽工事も行います。木工事が本格的にはじまりとても楽しみです。(林 隆)
雑誌の取材 【今週のコラム520】
お正月明けの第2週目です。昨年竣工した住宅が雑誌で紹介されることになり、15日(日)にはその取材・撮影が行われ私も立ち会いました。facebookでもたくさんのコメントをいただきましたので少し詳しく触れますと、「らせんの家」が「住まいの手引き・全国版」(新建新聞社)という雑誌に掲載されます。3月発刊の予定です。当日は、編集総括者、カメラマン、ライターの3人体制で、約4時間かかりました。建築主さんにはいろいろな面でご協力をいただきまして本当に感謝しています。ありがとうございました。どんなかたちで暮らし方や建築のことを表現をしていただけるのかとても楽しみです。 監理をしている工事現場の進行状況は、2軒の家の上棟に向けて準備が進んでいます。今週末には「場をつなぐ家」が、来週末には「内土間の家」が上棟予定です。基礎工事を終えて、主要な構造となる材木の加工、そして電気配線や設備配管の準備、屋根材やサッシの段取りなど大勢の職人さん達の手によって進められています。この時期は天候が心配ですが、何とか予定通りに進行しますことを願うばかりです。 今週末には、以前お世話になった方の還暦のお祝い会、そして2軒の住宅の設計打合せも控えておりまして事務所としてもパワー全開です。(林 隆)
今年もよろしくお願いします。【今週のコラム519】
今年最初の「今週のコラム」です。事務所の仕事始めは例年どおり6日でしたが、実は私はその日にいきなりお休みをいただき、林建築設計室は代表者不在のまま2012年の幕開けとなりました。(いかに適当な事務所かと) 私事ではありますが、この休みを利用して英国へ行ってきまして6日深夜に松本へ戻りました。大学生の娘が交換留学をしていましてその様子を見に行くということが一応の名目で。大学の敷地内にある寮に住んでいるのですが、その個室まで侵入してみました。かなり狭く質素な個室で、キッチン・食堂・水廻りは各国から集まった留学生10人でシェアするという生活でしたが、フレンドリーな雰囲気は意外に楽しそうでした。 ロンドンの伝統と歴史のある街や建築だけでなく、テムズ川沿いの再開発で生まれ変わっている地区も少しだけ歩いてきました。短い期間で忙しい旅でしたが、「蛍の光」を歌って新年を祝福すること、多少の雨が降っても傘をささないこと、冬でも半袖の人がいること、一杯のコーヒーの量が多いこと、タクシー・バス・地下鉄のシステムなど、まさに文化の違いとはおもしろいものですね。日本は至れり尽くせりで便利・快適すぎるのかもしれません。そして言うまでもありませんが、英会話力の欠如は致命的でした。 帰国後カゼが悪化し情けないことにダウン。急きょお医者さんに診てもらい3連休の2日間を寝込んでしまいました。3日目の昨日はだいぶ回復したものの予定されていた仕事の打合せをキャンセル、建築主のNさんすみませんでした。また大切なメールをいただいていますがお返事が遅れていて申し訳ありません。今週からはエンジン全開で取り組みます。2012年、本年もどうぞよろしくお願い致します。 (林 隆)
さようなら2011年 【今週のコラム518】
2011年もあと4日で終わろうとしています。林建築設計室は今日12月28日で仕事納めになります。今日は残っている一部の仕事と大掃除がメインになりますが、年賀状書きが結局今日になってしまいました。日が変わらないうちには郵便局へ持ち込みたいのですが元旦着はおそらく無理かと思います。大変申し訳ありません。 今年もおかげさまで建築主さんとのご縁をいただきまして、深い想いを込めた家づくりのお手伝いをさせていただくことができ本当にありがとうございました。また施工を通じて現場監督さんや職人さん達とも出会い、多くの方々の力の結集によって建築を造りあげていただいた事を本当に嬉しく思います。ありがとうございました。具体的な仕事のことは、前々回の【今週のコラム516】でもふれています。 今までの仕事が評価されたこともこれからの大きな励みになりました。グッドデザイン賞2011(住宅部門)を「らせんの家」が、第10回長野県建築文化賞・奨励賞を「重なる柱状の家」がいただくことができました。また雑誌にも掲載していただきました。信州の建築家とつくる家・第8集(JIA長野県クラブ)、現代日本の建築家6・優秀建築選2010(日本建築家協会)、グッドデザイン・イヤーブック2010、第31回INAXデザインコンテスト優秀作品集、信州の情報誌「KURA」別冊vol3、ホームシアターファイルvol61でお世話になりました。取材の際に建築主さんには大変お世話になりましてありがとうございました。 私にとっての大きなニュースは、facebookです。はじめて半年が過ぎました。最初の頃はシステムをよく理解できていなくてご迷惑をおかけしましたが、今では毎朝早起きをしてPCに向かう日々が続いています。新しい出会いや久しぶりの同級生との交流など、時間がいくらあっても足りない状況です。どうやら中毒になってしまったようです。KLOUTスコアは12月28日現在、63になりました。私なんかがこのスコアであることは、お世話になっている皆さま方のおかげで感謝の気持ちでいっぱいです。Google+やTwitterもはじめてみました。ソーシャルメディアは2012年にはいったいどんなことになるのでしょうか。想像もつきませんがとても興味深いです。 今年最後の「今週のコラム」になりました。一年間読んでいただきまして本当にありがとうございました。事務所は明日29日~1月5日までお休みにさせていただきます。どうぞ皆さまよいお年をお迎えください。私事ではありますが急きょ、留学している娘のところへ様子を見に行ってくることになりました。その準備もこれからですが・・・。 (林 隆)
「屋外リビングの家(松本市)」竣工 【今週のコラム517】
12月17日(土)の朝竣工引渡しになり、その週末を利用して新居へのお引越しをしていただきました。設計の初期の段階で重要視した点は、敷地と道路にある高低差の有効利用、土地形状の特性を活かした配置計画、明快なゾーニングと合理的な動線計画、北側の歩道にある桜並木を室内の随所から見えるようにしたい、2階から南方向に見える松本市街の眺望を活かしたい、そして長期優良住宅の認定を受ける、というようなことでした。 建物の配置にはいくつかの可能性がありましたが、居間に続く半屋外空間のあり方、建物とガレージの関係、玄関と勝手口の位置付け、ゲストルームの独立性、水廻り一式と物干し場所の近い関係性、などを総合的に検討して最終案に至りました。 南側の日当たりのいい場所に、「屋外リビング」と呼んでいる”外と内を結ぶ中間領域”があります。その場所の一面はリビングと、もう一面はゲストルームと接しています。そして残りの二面は庭とつながっていて、そこには全面開放できるガラス戸が装備され、建具の開閉によって外部になったり内部になったりします。夏は建具を開放して屋根付きテラスのようなイメージ、冬は建具を閉鎖してサンルームにようなイメージで、暮らしの中で多目的な役割を果たすことができそうです。 設備的には太陽光発電や深夜電力蓄熱型の輻射暖房などにより、将来にわたるランニングコスト低減を図っています。来春、歩道の桜並木に花が咲く頃、敷地内にも植栽工事を行う予定です。見る庭・活動する庭・玄関の前庭が建物を囲み建築計画が完結します。(林 隆)