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カテゴリー別アーカイブ: 世界遺産
世界遺産 「ドゥブロヴニク旧市街」(クロアチア)
赤レンガ屋根の街並みと紺碧の海の眺望はすばらしいです。 ”アドリア海の真珠”と称されるこの町は、14~16世紀、海上交易の要所として栄え、市街にはルネサンス様式の宮殿や聖堂などがあります。 旧市街は大半が海に突き出た岩場の上にあり、総延長1940mの城壁に囲まれ断崖絶壁のため、難攻不落の城塞都市となっていました。
世界遺産 「石見銀山遺跡とその文化的景観」 (島根県)
1923年(大正12年)の休山まで約400年にわたり採掘が行われ、最盛期には世界の銀産出量の3割 を占めたと言われる日本の銀。その大部分が石見銀山で生産されていたと考えられています。 世界遺産の鉱山遺跡は世界に15箇所あり、アジアでは1箇所です。 良質な銀を輸出しアジア・欧州との交流をもたらしたこと、鉱山開発の伝統的技術や遺跡が良好に残されていること、自然と共生しながら銀生産を実現させてきたことなどが評価されています。構成資産としては、 ①銀鉱山跡と鉱山町、②鉱山と港をつなぐ街道、③銀を積み出した港と港町。 石見銀山内には500以上の間歩(まぶ、銀鉱山を採掘した坑道のこと)があり、一帯には広葉樹を含む森林が多く残っています。 写真の龍源寺間歩は江戸中期に開発され、全長600mのうち約270mが有料公開されているようです。
世界遺産 「マチュ・ピチュの歴史保護区」(ペルー)
アンデス山脈の断崖に築かれた謎の空中都市遺跡。 石造建造物群(総数約200戸)と希少動物が住む周囲の森林も含めて“複合遺産”として登録されています。 密林に埋もれた遺跡は、1911年にアメリカの歴史家により発見されました。 標高約2400m、15世紀にインカ族が険しい山の尾根に空中都市を建設。 最盛期には750人が自給自足の暮らしをしていたと言われていますが、何のために造られ、わずか80年でなぜ放棄されたのかはいまだにわかっていません。 空中都市の別名もあり、大広場を中心に、神殿、段々畑、水路、墓地、住居などが整然とした都市計画のもと造られています。
世界遺産 「九寨溝の渓谷」(中国)
チベット族の秘境に点在する輝く湖群。 「九寨溝の渓谷の景観と歴史地域」は自然遺産として登録されています。 九寨溝は”9つの村がある谷”の意味で、これらの村には伝統的な暮らしを続けるチベット続の集落もあります。 標高2000m超に108の湖と沼、そしてそれらを結ぶ滝が連なっていて、その湖面は巨大なエメラルドの宝石を溶かしたように輝き、幻想的な光景を生み出しています。 青や緑に輝く理由は、水に含まれる大量の石灰分の沈殿により異常に透明度が高いため。 湖底の地形や倒木、藻が透けて見え、山々が鏡のように湖面に映えています。
世界遺産 「タージ・マハル」(インド)
世界一美しい墓と言われる、インドを代表するイスラム様式建築です。正確無比なシンメトリー。17世紀、ムガル帝国最盛期の王、シャー・ジャハーンが妻の死を悼み、 22年かけて建てられた霊廟。 世界各国から職人が2万人、多くの宝石が集められ使われています。総大理石造りのゴージャスな建造物です。
世界遺産 「白神山地」(青森県、秋田県)
青森県と秋田県にまたがる白神山地は、約8000年前の姿を今も残す世界最大級のブナの原生林で、自然遺産として登録されています。 価値の高い豊かな自然の生態系がありのままの姿で保たれており、約500種の植物が生息しています。また、特別天然記念物のニホンカモシカなど中大型哺乳類、絶滅危惧種を含む85種の鳥類、2000種以上の昆虫など希少な動物も生息しています。 ブナ林は、すぐれた保水能力があり「緑のダム」とも呼ばれ、動植物だけでなく人間もその恩恵にあずかっているのです。 森から流れ出た清流は大地をうるおし、海に流れて豊かな漁場を生み出し、また森林は炭酸ガスを吸収し酸素を供給してくれています。 「暗門の滝」は、落差26m、37m、42mの3段滝。険しい岩肌を削って豪快に流れ落ちている名所のひとつ。 山地の地盤が弱いため林道確保もままならず、冬は雪に埋もれ、そもそも人が手を出せない難所でしたので、散策期間(5月下旬から10月末まで)を守り、観光気分ではなく、体力や経験に応じておすすめコース(歩行時間別)を利用するとよさそうです。
世界遺産 「ピラミッド」
正式な登録名は、「メンフィスとその墓地遺跡-ギーザからダハシュールまでのピラミッド地帯」。 最初に造られたのは前2650年頃。 王の墓と考えられてきましたが、いまだ解明されていない部分が多く定説に疑問が投げかけられています。 想像を超えるほどの時を経た、世界最大規模の謎とも言えます。 巨石を四角錐状に積み上げ、中に通路や部屋がある建造物。 世界一高いピラミッドはギザの大ピラミッドで、底辺の各辺は230m、高さは146m、勾配は51度。 ピラミッドの建設は多くの奴隷の強制労働によるという説が以前は主流でしたが、ピラミッド建造に関わったとされる住居跡と墓が見つかり、豊かな生活物資や住居人のミイラ(身分が高くないとミイラにはされない)が発見されたこと、高い建築技術は専門の技術者でなければ持っていないこと、作業記録が文字で残っていることなどから、奴隷ではなく専門的な知識を持った技術者が携わったとされています。
世界遺産 「姫路城」
姫路城は日本ではじめて1993年に、法隆寺と共に世界遺産に登録されました。 登録されている世界各地の城の多くは石造りや煉瓦造りですが、姫路城は濠や石垣をのぞき主要な建造物は木造であり、その建築様式や意匠は世界で他に類をみない貴重なものです。 設計技術と装飾美の両面において木造建築の最高峰に位置付けられる優れた建築物であること、機能的な防衛設備をもつ17世紀初頭の日本を代表する城郭建築(封建制度の象徴)であることが評価され、白壁が美しい華やかな構成美が羽を広げて舞う白鷺にたとえられ「白鷺城(しらさぎじょう)」とも呼ばれています。 姫路城は長い歴史の中で戦いや火災に巻き込まれず、第二次世界大戦の空襲も奇跡的に免れ、昭和の大修理(昭和31年~39年)を経て、築城時の姿がほぼ完全に保存されています。
世界遺産 「エッフェル塔」
世界遺産の登録名は、「パリのセーヌ河岸」。 パリの中心部、約8kmの地域で、ルーブル宮殿やノートルダム大聖堂など中世の建築群や、近代の観光名所として知られるエッフェル塔も含まれています。 フランス革命100周年を記念して、1989年にパリで行われた第4回万国博覧会のために建造された高さ324mの鉄塔。 設計コンペによってこの案は採用されました。エッフェルはプランの提出責任者で、建設を受託したエッフェル社の代表。 設計は社員であったソーヴェストルとケクランによるとされています。 建設当時は奇抜な外観に賛否両論があり、来訪者の減少や、当初の契約から1909年には解体されようとしましたが、後の軍事用無線電波をここから送信することになり、その後も残ることになりました。 解体か保存かという大きな論議は、いつの時代も同じようにあるのですね。
世界遺産 「グランド・キャニオン国立公園」(アメリカ)
赤茶色の地層が露出した世界最大の渓谷。 地殻変動による隆起と、コロラド川の浸食作用によって削り出された地形で、かつて、この地は海と陸を繰り返していたと言われています。 長さは東京から盛岡に匹敵する446km、幅は6~29km、谷底と崖上の平均深さは1200m、最深部は1800mもあります。 地層は11層あり、20億年分の地球の歴史が刻まれています。