月別アーカイブ: 3月 2012

世界遺産 「白神山地」(青森県、秋田県) 

青森県と秋田県にまたがる白神山地は、約8000年前の姿を今も残す世界最大級のブナの原生林で、自然遺産として登録されています。 価値の高い豊かな自然の生態系がありのままの姿で保たれており、約500種の植物が生息しています。また、特別天然記念物のニホンカモシカなど中大型哺乳類、絶滅危惧種を含む85種の鳥類、2000種以上の昆虫など希少な動物も生息しています。 ブナ林は、すぐれた保水能力があり「緑のダム」とも呼ばれ、動植物だけでなく人間もその恩恵にあずかっているのです。 森から流れ出た清流は大地をうるおし、海に流れて豊かな漁場を生み出し、また森林は炭酸ガスを吸収し酸素を供給してくれています。                             「暗門の滝」は、落差26m、37m、42mの3段滝。険しい岩肌を削って豪快に流れ落ちている名所のひとつ。 山地の地盤が弱いため林道確保もままならず、冬は雪に埋もれ、そもそも人が手を出せない難所でしたので、散策期間(5月下旬から10月末まで)を守り、観光気分ではなく、体力や経験に応じておすすめコース(歩行時間別)を利用するとよさそうです。 

カテゴリー: 世界遺産 | コメントをどうぞ

世界遺産 「ピラミッド」

正式な登録名は、「メンフィスとその墓地遺跡-ギーザからダハシュールまでのピラミッド地帯」。 最初に造られたのは前2650年頃。 王の墓と考えられてきましたが、いまだ解明されていない部分が多く定説に疑問が投げかけられています。 想像を超えるほどの時を経た、世界最大規模の謎とも言えます。 巨石を四角錐状に積み上げ、中に通路や部屋がある建造物。 世界一高いピラミッドはギザの大ピラミッドで、底辺の各辺は230m、高さは146m、勾配は51度。    ピラミッドの建設は多くの奴隷の強制労働によるという説が以前は主流でしたが、ピラミッド建造に関わったとされる住居跡と墓が見つかり、豊かな生活物資や住居人のミイラ(身分が高くないとミイラにはされない)が発見されたこと、高い建築技術は専門の技術者でなければ持っていないこと、作業記録が文字で残っていることなどから、奴隷ではなく専門的な知識を持った技術者が携わったとされています。

カテゴリー: 世界遺産 | コメントをどうぞ

世界遺産 「姫路城」

姫路城は日本ではじめて1993年に、法隆寺と共に世界遺産に登録されました。 登録されている世界各地の城の多くは石造りや煉瓦造りですが、姫路城は濠や石垣をのぞき主要な建造物は木造であり、その建築様式や意匠は世界で他に類をみない貴重なものです。 設計技術と装飾美の両面において木造建築の最高峰に位置付けられる優れた建築物であること、機能的な防衛設備をもつ17世紀初頭の日本を代表する城郭建築(封建制度の象徴)であることが評価され、白壁が美しい華やかな構成美が羽を広げて舞う白鷺にたとえられ「白鷺城(しらさぎじょう)」とも呼ばれています。  姫路城は長い歴史の中で戦いや火災に巻き込まれず、第二次世界大戦の空襲も奇跡的に免れ、昭和の大修理(昭和31年~39年)を経て、築城時の姿がほぼ完全に保存されています。

カテゴリー: 世界遺産 | コメントをどうぞ

家づくりと時間 (林建築設計室、長野県)

【今週のコラム526】 今年度もあと一週間で終わろうとしています。「今週のコラム」といいながら1ヶ月もお休みをいただいてしまいました。設計事務所の公式ブログに突然、世界遺産やクルマの話題が登場したりして、訳がわからない状況かもしれませんが、一応仕事もしています。   できるだけ長い時間をかけて、家づくりのお手伝いをさせていただいています。建築設計事務所として、私が住宅や別荘の設計監理でお世話になる場合、設計期間としては約1年前後、工事期間としては規模や構造に応じて半年~1年くらいがかかります。依頼主の強い想いをいかにして空間として組み立てていくか、そして様々な条件の克服、多くの要素の中での優先順位の見極め、家族内での考え方の統合など、まさに”暮らし方”をクライアントと建築家が一緒になって考え、創り上げていくことが建築の設計なのかと思っています。 設計中には原点に戻って大きな視点で方向性を再確認していくことも必要です。私も迷うこともあります。あえてフィードバックすることにより、よりプランが洗練されて合理的に進化していくこともあるのです。(進んでいる図面が使い物にならなくなることもありますが・・・、これはいたいです。) そのためにも充分なお時間をいただけるととてもありがたいです。 現在、「場をつなぐ家」(松本市)、「内土間の家」(安曇野市)が工事進行中で、5月~6月に竣工予定です。オープンハウス(見学会)も企画したいと思いますので、日程が確定でき次第ご案内致します。「流れを生むリノベーション」(池田町)は来週地鎮祭です。 設計中のプロジェクトは、この春着工、秋着工、そして来春の着工に向けて進んでいます。建設場所は長野県内の松本市・諏訪市・富士見町・辰野町・上田市でお世話になっています。 facebookページ「林建築設計室」 https://www.facebook.com/ha.japan fecebookページ「世界遺産ファンクラブ」 https://www.facebook.com/heritage.ha  も覗いていただけると嬉しいです。よろしくお願いします。               写真は、パリ・シャンゼリゼ通りを走る真っ赤なMINI。 落ち着いた色彩の街並みと、移動するポップなカラーとの対比、クルマのデザイナーは、きっとこんな光景をイメージしているのでしょうね。 (林 隆) 

カテゴリー: 今週のコラム | コメントをどうぞ

屋根に人を乗せるバス

オープントップバス               このバスをつくる人、冬に走らせる人、乗って楽しむ人。 遊び心は素晴らしいですね。 建築で言うと、手すりがあるだけの屋上の状態ですから。 冬のパリ・シャンゼリゼ通り。 寒さなんて関係ない!

カテゴリー: 趣味(気になるクルマ) | コメントをどうぞ

世界遺産 「エッフェル塔」

世界遺産の登録名は、「パリのセーヌ河岸」。 パリの中心部、約8kmの地域で、ルーブル宮殿やノートルダム大聖堂など中世の建築群や、近代の観光名所として知られるエッフェル塔も含まれています。 フランス革命100周年を記念して、1989年にパリで行われた第4回万国博覧会のために建造された高さ324mの鉄塔。 設計コンペによってこの案は採用されました。エッフェルはプランの提出責任者で、建設を受託したエッフェル社の代表。 設計は社員であったソーヴェストルとケクランによるとされています。 建設当時は奇抜な外観に賛否両論があり、来訪者の減少や、当初の契約から1909年には解体されようとしましたが、後の軍事用無線電波をここから送信することになり、その後も残ることになりました。 解体か保存かという大きな論議は、いつの時代も同じようにあるのですね。

カテゴリー: 世界遺産 | コメントをどうぞ

蓼科高原の別荘 (長野県松本市の建築設計事務所)

「高原の風が吹抜ける家」(長野県茅野市、2004年) 【住宅紹介119】 信州・蓼科高原の大自然の中に建つ別荘です。 多忙な日常生活を離れ、自然と向き合いながら四季を通じて楽しめる ”非日常空間” を創ることが大きなテーマでした。  全面開放できる大きな開口部を、南面と北面に対面するように設けることにより、室内と外部の関係性がより強いものになりました。 また、浮いたイメージの階段、吹抜けを横断する吊り構造のブリッジ、オリジナルデザインの薪ストーブなど遊び心のある仕掛けが、空間をより豊かなものにしています。

カテゴリー: 住宅紹介 | コメントをどうぞ

世界遺産 「グランド・キャニオン国立公園」(アメリカ)

赤茶色の地層が露出した世界最大の渓谷。 地殻変動による隆起と、コロラド川の浸食作用によって削り出された地形で、かつて、この地は海と陸を繰り返していたと言われています。 長さは東京から盛岡に匹敵する446km、幅は6~29km、谷底と崖上の平均深さは1200m、最深部は1800mもあります。 地層は11層あり、20億年分の地球の歴史が刻まれています。

カテゴリー: 世界遺産 | タグ: | コメントをどうぞ

世界遺産 アルベロベッロの街並み(イタリア)

とんがり屋根と白壁の家が集まる独特な街並み。 登録名は、「アルベロベッロのトゥルッリ」。 アルベロベッロはイタリア南部の地名、トゥルッリはとんがり屋根の家(トゥルッコ)の複数形です。  ひとつの屋根に平らな石を何層にも積み重ねて造られた、ワンルームのようなイメージの家が建ち並んでいます。 この特殊な形の家が誕生した背景は・・・。  16~17世紀の開拓農民用の住居でした。 当時の領主は、家の数に対してかかる税金をごまかすために、国の役人の視察のたびにすぐに解体できる家づくりを指示していました。 屋根を壊してこれは家ではないと主張するためです。 農民はその後また家を建てる、解体と建設をくり返すために考えられた、石を重ねただけの簡単な造りの住居なのです。家の最頂部の飾り石には様々な形があり、これはトゥルッコ職人が自分が造った家を見分けるために付けたようです。 アルベロベッロは、人々の苦難の末に築き上げられた町です。

カテゴリー: 世界遺産 | タグ: | コメントをどうぞ

世界遺産 「モン・サン・ミシェル」(フランス)

登録名は、「モン・サン・ミシェルとその湾」。 湾上に浮かぶ小島に築かれた、岩山と一体化している修道院。 島は周囲約1km、高さ約80m。 708年に礼拝堂が建てられたのが始まりで、城塞や監獄としても使われた歴史を経て、修道院として再開したのが1966年。  19世紀に対岸と行き来できる道路が造られて、潮の干満に関係なく島へ行けるようになりましたが、これが潮の流れをせき止めてしまい島周辺に砂が堆積、海に浮かぶ景色が消滅してしまいました。かつての姿を取り戻すために、道路を取り壊し新たに橋をかける工事が現在行われているようです。

カテゴリー: 世界遺産 | タグ: | コメントをどうぞ