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月別アーカイブ: 4月 2012
世界遺産 「石見銀山遺跡とその文化的景観」 (島根県)
1923年(大正12年)の休山まで約400年にわたり採掘が行われ、最盛期には世界の銀産出量の3割 を占めたと言われる日本の銀。その大部分が石見銀山で生産されていたと考えられています。 世界遺産の鉱山遺跡は世界に15箇所あり、アジアでは1箇所です。 良質な銀を輸出しアジア・欧州との交流をもたらしたこと、鉱山開発の伝統的技術や遺跡が良好に残されていること、自然と共生しながら銀生産を実現させてきたことなどが評価されています。構成資産としては、 ①銀鉱山跡と鉱山町、②鉱山と港をつなぐ街道、③銀を積み出した港と港町。 石見銀山内には500以上の間歩(まぶ、銀鉱山を採掘した坑道のこと)があり、一帯には広葉樹を含む森林が多く残っています。 写真の龍源寺間歩は江戸中期に開発され、全長600mのうち約270mが有料公開されているようです。
世界遺産 「マチュ・ピチュの歴史保護区」(ペルー)
アンデス山脈の断崖に築かれた謎の空中都市遺跡。 石造建造物群(総数約200戸)と希少動物が住む周囲の森林も含めて“複合遺産”として登録されています。 密林に埋もれた遺跡は、1911年にアメリカの歴史家により発見されました。 標高約2400m、15世紀にインカ族が険しい山の尾根に空中都市を建設。 最盛期には750人が自給自足の暮らしをしていたと言われていますが、何のために造られ、わずか80年でなぜ放棄されたのかはいまだにわかっていません。 空中都市の別名もあり、大広場を中心に、神殿、段々畑、水路、墓地、住居などが整然とした都市計画のもと造られています。
世界遺産 「九寨溝の渓谷」(中国)
チベット族の秘境に点在する輝く湖群。 「九寨溝の渓谷の景観と歴史地域」は自然遺産として登録されています。 九寨溝は”9つの村がある谷”の意味で、これらの村には伝統的な暮らしを続けるチベット続の集落もあります。 標高2000m超に108の湖と沼、そしてそれらを結ぶ滝が連なっていて、その湖面は巨大なエメラルドの宝石を溶かしたように輝き、幻想的な光景を生み出しています。 青や緑に輝く理由は、水に含まれる大量の石灰分の沈殿により異常に透明度が高いため。 湖底の地形や倒木、藻が透けて見え、山々が鏡のように湖面に映えています。
世界遺産 「タージ・マハル」(インド)
世界一美しい墓と言われる、インドを代表するイスラム様式建築です。正確無比なシンメトリー。17世紀、ムガル帝国最盛期の王、シャー・ジャハーンが妻の死を悼み、 22年かけて建てられた霊廟。 世界各国から職人が2万人、多くの宝石が集められ使われています。総大理石造りのゴージャスな建造物です。
新年度を迎えて (林建築設計室、長野県)
【今週のコラム527】 2012年4月1日(日)、新年度を迎えました。 林建築設計室は今日から事務所設立15年目になります。 住宅、別荘を中心とした建築(新築・増築・リノベーション)の設計監理に携わり、ご依頼をいただきました建築主さんは100名を越えました。 設計監理専業の一級建築士事務所として今日まで何とか存続できていますのは、建築主さんに支えていただいているおかげで改めて感謝を申し上げます。本当にありがとうございます。 最近facebookでお世話になっている建築主Kさんの家は築10年になります。 これから家づくりをされる方にとって何かの参考になるようであればと、10年間暮らしてみての感想をコメントいただけるとのことで本当にありがたいことです。 当時はまだ実績の少なかった私に仕事を任せてくれた時のことを思い出します。 数日前には、以前お世話になった建築主Kさんから久しぶりにメールをいただきました。 当時小学生だった息子さん達が高校を卒業し新しい道に進むため東京へ引っ越しをされたとのことです。 9年前にビフォーアフターというTV番組で放映された頃は小さな小学生でしたが、凛々しい青年になられた写真を見てびっくりしました。街ですれ違ってもきっとわかりません。私もそれだけ年をとったということですが・・・。 日々暮らしている人数が変わることによって、家全体の空間の使い方もうまく工夫できると思います。 また一昨日の新聞記事を見て知ったのですが、建築主Hさんの娘さんが宝塚音楽学校に合格されました。設計でお世話になっていた頃はまだ小学生でしたが、勉強とレッスンをがんばっていました。本当に夢がかなったのですね。私も嬉しいです。おめでとうございます。全面タイル張りのリビングでの暮らしについてまたお話を聞かせて下さい。 着実に時が流れています。 お世話になった建築もいい意味で年齢を重ねていると思います。建築主さんとは日頃ご無沙汰していまして申し訳ありません。 信州もようやく春らしい陽気になってきました。今日からまた15年目の新たな気持ちで、いい建築を創り続けていきたいと思います。そしてソーシャルネットを通じて社会に対し情報を発信していければと思っています。どうぞ今後ともよろしくお願い致します。 (林 隆) 写真は、左官屋さんの手仕事による漆喰塗りの壁。 薪ストーブは、その場にふさわしい機能とデザインを求めて、オリジナル製作品となりました。
別荘のリノベーション (長野県松本市の建築設計事務所)
「軽井沢S別荘リノベーション」 (長野県軽井沢町、2007年) 【住宅紹介120】 既存建物の間取りを、現代の生活スタイルに合わせて大きく見直した実例です。 新しくできた居間・食堂・キッチンの一体的な空間は、個々に仕切られていた3室を”ひとつながりの空間”として構成し直すことによって生まれました。 写真奥に見えるキッチンのある場所には、以前の建物ではトイレがありました。そのトイレを別の場所へ移動することによって、キッチンと外部空間(既存の屋根付きデッキ)とのつながりが強まり、そこでの食事を楽しめるような場所になりました。 建物のほぼ半分がまったく新しい間取りとして蘇り、新しい快適な暮らしがはじまりました。