「北に開く家」(長野県松本市、2004年) 【住宅紹介118】
隣地からのプライバシーを守り、落ち着いた住環境を確保するために”中庭”をつくり、この家は南方向に背を向けています。 そして居間・食堂の開放部は、北と東方向に開いています。
白い大きな自立壁に映し出される光と影は、時間帯によって形を変えながら移動し、そこに反射する光により室内は相当明るくなります。南からの直接的な陽射しだけでなく、反射光の効果的な活用によっても豊かな空間をつくることができます。
動く”光と影”によって、時間の流れや季節のうつろいを感じながら暮らせる家になりました。
この家は、第7回長野県建築文化賞/住宅部門/優秀賞 を受賞いたしました。 その時の現地審査には、建築家の伊東豊雄氏と古谷誠章氏に来ていただき、設計のコンセプトについての意見交換をさせていただきました。